青花宝相華唐草文碗　2008年12月31日更新

「大明成化年製」銘
景徳鎮窯
明時代・成化（1465～87）
口径：4cm
ジョージ・ユーモルフォプロス氏旧蔵
これは「パレス・ボウル」と呼ばれる成化期独特の器形に属し、わずかにすぼまった小さい高台から口部までほぼ垂直にひらいた円錐形の碗形。きめの細かくなめらかな磁胎に、透明釉が均一に施されている。他のパレス・ボウルと同様、細い線で唐草の茎や花卉の輪郭を描き、淡い発色の青花が塗られている。高台側面に様式化された花文様が廻り、底裏には二重郭内に「大明成化年製」の青花銘が大る。碗内面は無文。大部分の成化期の作品は余白が多く青花文様との調和がとれているが、この碗はデイヴィッド・コレクションの他のパレス・ボウルよりも文様が緊密で、青花も灰色を帝びた淡い青色の発色を呈している。成化銘は二重圏線内か二重方部内に記されるが、二重方郭の銘は成化の豆彩磁器によく用いられている。出所：中国陶磁の至宝-デイヴィッド・コレクション
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