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彝族服飾 2009年1月13日更新

彝族服飾
【和:イぞくふくしょく
【中:Yi zhu fu shi
面白テーマ|絹・衣類|>彝族服飾

彝族は485万人あまりいて,四川,雲南,貴州,広西などの省・自治区に分布しており,その服飾も各地で違う。四川省の大小涼山に住むイ族はずっと自民族の特徴を色濃く保っている.
女性は縁どり, ないしは刺繍した右前の上着に,襞の多い長いスカートをはく.上衣はふつう淡い空色で,腰より下まであり,衿元,袖口,胸元,裾まわりには,いずれも藍,赤,白などのテープあるいは色絹糸で刺繍した各種の模様が縁どりされる。衿の中央の留める部分には方形の銀メダルがつけられ, また銀の鋲が衿いっぱいつけられることもある。衿ぐりの下には緑色の布があり,それを肩にかける。安性のスカートは白,黒,赤,藍の四色の綿布か羊毛布を縫い合わせたもので,上二段は筒状,下二段は細かいプリーツの四段切換えで,スカートの左の腰あたりに紐がついていて,これでウエストをしめる.未婚の娘はニ段の色スカート,既婚の女性は一般に三段か四段の色スカートをはく.なかには丈のとても長いものもあり,歩くときに引きずって, さらさらと音がする。
雲南一常に住むイ族の末婚の娘は短いスカートをはき,十七歳になると「沙拉靭」という儀式があって長いスカートにはき代える。娘が成人になったというしるしで, このときから恋愛する権利ができる。既婚女性は長いスカートの腰あたりに,刺繍のついた三角形の煙草入れ,針入れ,ハーモニカなどを好んでさげる.
女性の髪飾りも特色があり,年齢とともに変わるし,未婚既婚の違いもある.少女時代にはお下げを一本に結って,頭のうしろにたらし,十いくつかになるとお下げを頭の上に巻く。そのまわりとお下げの先っぽには赤の木綿か絹糸の房飾りをあしらう.弓形の小さな木櫛をさすこともある.嫁入りの日,婚家についてからそれまで一本だったお下げを二本に結い直して,交叉させながら頭の上にぐるぐる巻き,イヤリングをつける.髪飾りには二種類あって,一つは青か黒の額あてで, これは嫁入り前の娘あるいはまだ子供のない若妻がする。もう一つは「羅窩帽」と呼ばれる黒い円形の帽子で,年寄りもしくは子持ちの女性がかぶる。紫,黄色などの細いテープでふた巻きしたものもあり,これを連の葉のように平たくかぶる。
男性の上着は右前で,濃紺か,黒の綿布で仕立てた短いシャツである.袖口,前衿には違う色の布をなん巻きかさせるか,五色の細いテープを腰まである衿先まで縫いつける。若い人が着るのは細め,年寄りはいくらかゆったりしていて,衿なしで,紐ボタンつきである。ズボンはふつう藍色の綿布でつくられ,裾口のふくらはぎのところには黒い布をひと巻きして, さらに細いテープをぐるっと縫いつけ,一番下の縁はほずれ留めをせず,房のようにする。一本のズボンを仕立てるのに一疋の地織木綿を使い,はくとまるで女性の長いプリーツ,スカートのようになるので,働くときはよくズボンの先をからげて腰のところに留めておく,イ族の男女は一年四季を通じマントに似た「擦元瓦」をはおっている.毛顫でできたこの「擦爾瓦」はいたって重宝で,寒いときは防寒に, 晴れた日は日除けに, 雨降りの日は雨合羽に,眠るときはふとん代わりになる。「擦爾瓦」には二種類あり,一つは羊毛のもとのままの色で織った毛顫を縫ったもの。もう一つは黒か藍または白の羊毛を毛顫にして縫ったものである。後者のはふつう家の中では着ないが,祭日とか宴会にお客を招いたときには, 天気の寒い岩いにかかわらず肩にかける.
イ族は男も髪飾りに気を使い、男の子四.五歳になると頭のてっぺんに長さ15センチメートルの髪毛を一束残し.成人すると「天菩薩」と呼ばれる者を結って,人にさわらせない.成年者は銀糸をあしらった耳輪や珊瑚,琥珀の耳輪をつける.イ族の男性はふだん.青か藍色の布を頭にぐるぐる巻き.額の右前のところで長い錐状の「英雄結び」をつくり,赤い毛まりや五色の絹糸をつけて.りりしさを出す. 出所:中国民族服飾1981
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