布朗族服飾　2009年1月18日更新

雲南省西南部の瀾滄江上流から下流にかけての，群峰が起伏し，茶の香がただよう山岳地帯には，古い歴史をもつ民族――布朗族が住んでいる．プーラン族は人口5万2千人あまりで，雲南省シーサンパンナ・ダイ族自治州および臨滄，双江，鎮康，瀾滄，景東，墨江などの一部山問地に分布しており，シーサンパンナの布朗山とパンナシディンにもっとも集中している．
プーラン族の服装は各地ともほぼ同じである。男は衿なしの前合わせの短い上衣，だぶだぶの黒いズボンをはき，黒か白の布で頭を巻き，入れ墨の習慣がある．年長の者は弁髪を結い，頭の上にぐるぐる巻く．女性は体にぴったりした衿なしの短い上衣に，黒か柄ものの筒スカートをはき，頭に髷を結い，長い布で大きくぐるぐる巻く。娘たちは頭に摘花をさすのが好きで，またよく銀の耳輪，首輪，腕輪などをはめる。史書に記されているところによれば，元，明代のころのプーラン族の先住民は，男子は二枚の布を縫い合わせた衿も袖もないものをまとっていた．女子は頭のうしろに髷を結い，赤か黒の布を右肩にたらし，左わきで結んで胸をおおい，柄布を腰に巻いてスカートとした．スカートには貝を数十もつけ，手に銅の腕輪をはめ，耳に二重の輪をつけていた。現在のプーラン族の服飾とは大きく異なっている。
プーラン族地区は歴史的に長いあいだ「土司」と呼ばれるダイ族の族長の管轄下にあったので，物質・文化面でも強い影響を受け，今日のプーラン族女性の服装はダイ族によく似ている．またプーラン族の機織り技術もかなり立遅れていたため， シーサンパンナ地区のプーラン族の一部の家庭で木製の糸縒車が使われているほかは，大部分が木の紡錘で糸を紡いでいる．布を織るのには，一つの竹筒と二枚の板からなる原始的な織機で，ひとりー日につき60cm前後しか織れない。こうした織物は子供のおぶい紐とか食糧袋にしか使えず，衣服や筒スカートを仕立てるための布はダイ族地域との物々交換で手に入れたものだった。これもひとつの大きな原因であるかもしれない．漢族に交って暮らしているプーラン族は，服飾の面でも影響を受けており，景東に住むプーラン族の服装は地元の漢族と区別がなくなっている。出所：中国民族服飾1981
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