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二天王立像 2009年1月24日更新
一九八三年 陝西省西安市南郊西安公路学院内出土
大理石、漆箔・彩色
(1)総高110.0 〈台座〉幅45.0、奥行28.0
(2)総高107.0 〈台座〉幅48.0、奥行28.0
唐 八世紀前半
陝西・西安市文物保護考古所
片手を上げ(両像とも手先を欠失)、片手を腰にあてて、二匹の邪鬼を踏んで立つという、ほぼ対称的なポーズをとる一対の天王像である。
一方が髻を高く結って日をきつく結び、他方が兜をかぶり、威嚇するかのように開口し、また、鎧の装飾が双方で部分的に異なり、邪鬼の姿態にもそれぞれ変化があることなど、両像の間で対照の妙をみせる。
肩と胸が盛り上がって分厚い筋肉の存在を暗示し、腹はぎゅっと引き締まり、張りのある腰からは骨太さを感じさせる足が続く。頬が豊かで顎の張ったいかつい表情も、守護神である天王にふさわしい。力感と躍動感を兼ね備え、破綻のない精巧な彫技が発揮された、唐時代(六一八~九〇七年)盛期の第一級の作例といえよう。日本古代彫刻の傑作として名高い東大寺戒壇院の四天王像などの源流を考えるうえでも、見過ごすことのできない遺例である。随所に朱・淡緑・褐色などの彩色痕と金箔の残片が認められる。出所:唐の女帝・則天武后とその時代展1998
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