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弥勒菩薩立像 2009年1月24日更新
一九七六年 河南省滎陽県大海寺址出土
石灰岩
総高二三三.〇、幅五六.〇 奥行四〇.〇
唐 九世紀前半
河南・鄭州市博物館
膝の辺りで一度折れているが、もとは頭頂から台座下まで一材から彫出された長身の像である。台座下端の側面に銘文が刻まれ、弥勒菩薩として造立されたことがわかる。
如来のように大衣をまとい、上体をわずかに右方へ傾け、右手を垂下して左手は屈臂し(左右の手首先は欠失)、蓮華座の上に立つ。
正面観で楕円形をした顔には、切れ長の目や小ぶりの口が程よくおさまり、頬から顎下にかけて豊かに肉付けされ、上品な顔立ちが形成されている。
両肩が張る一方、腹は引き締まって、すらりと伸びた下半身の造形を際立たせている。スマートな姿態に合わせるかのように、足指も長く表現されている。衣文は、大半が突線で表現され、それぞれ優美な曲線を描く。
全体の造形には大きな破綻がないものの、唐時代(六一八~九〇七年)盛期の諸像に備わるような、写実を基調とした生動感ある表現はあまりみられず、制作年代の下降を物語っている。
【銘文】「弥勒菩薩/一躯/更子之年/十月成午□/五日壬戊
建/院主僧恵□/功徳主馬□/貞合家供□/院主/文□去台座下端側面刻銘)出所:唐の女帝・則天武后とその時代展1998
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