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舎利容器 2009年1月25日更新
一九九〇年 陝西省藍田県蔡拐村法池寺址出土
大理石、刻画
高32.0、幅32.0、奥行32.0
唐 七~八世紀
陝西・藍田県文管所
舎利は、仏や聖者の遺骨をさし、古代インド以来、金、銀、石、ガラスなどの器に納められ、塔に埋納されて崇拝された。中国でも、舎利信仰は古くから盛んで、何重もの容器に入れて荘厳した例が、寺院址などから相当数発見されている。
本品も、寺院址と考えられる地点から出土した舎利容器の一種で、その外容器にあたる。中国の舎利容器は石製の外容器を伴うものが大半を占めるが、本品は、それらの中でも、白大理石によって作られた珍しい遺例である。
蓋の四側面に、流雲文がめぐり、身の四側面には、それぞれ異なる図が刻出されている。
一面は、殿舎の前に置かれた大きな壺に舎利を納める場面、一面は、辺境の地へ壺に入れた舎利を送り届ける場面、一面は、奥深い山中で舎利を埋納するため整地する場面、一面は、豪華な輿に舎利をのせて送り出す場面と解釈されている。ただし、図の内容を裏付ける銘文等の資料を欠き、各図の意味するところは必ずしも明確でなく、例えば、一つは、図の順序や、描かれた輿の大きさなどからすると、仏の遺体を輿にのせ、奈毘にふすために送り出す場面と考えることもできよう。現在、舎利ほかの内容物は失われている。出所:唐の女帝・則天武后とその時代展1998
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