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文官・武官 2009年1月27日更新

文官・武官
【和:ぶんかん・ぶかん
【中:Wen guan・Wu gua
隋・唐・五代|陶磁器|>文官・武官

1972年 陝西省礼泉県張士貴墓(顕慶二年〈六五七>)出土
灰陶、加彩・貼銀
文官:高68.0、幅25.0、奥行20.5
武官:高73.0、幅28.0、奥行24.8
唐 七世紀後半
陝西・陝西歴史博物館
同じ墓から出上した一対の人物俑。文官は、乳白色の袴をつけ、朱色の広袖の上着の上に、花葉文があしらわれた両襠(胸あてと背あてが一体になった衣)をはおり、胸前で両手を合わせて、岩座の上に直立する。上着には、花葉文の縁取りがつき、冠は白く縁取りされ、先端が扇形をした靴は黒色に塗られている。濃い眉やすずしげな瞳、さらに凛々しい髭は黒色で描かれ、鮮やかな朱色に塗られた小ぶりの口と好対照をなし、気品ある表情が巧みに構築されている。
武官は、花葉文などで飾られた鎧兜で身を固め、下半身には戦闘用の袍をつけ、右足に重心をかけ、足を開き気味にして岩座に立つ。左右の手には、本来、剣などの持物があったようである。眉を吊り上げ、目を見開き、口を引き結んだ顔貌は、武官にふさわしい。
いずれも、灰陶に彩色を加える技法は同様ながら、表情や服制にみられるように、文・武の対比を鮮やかに演出するとともに、美麗な装いには、平穏な世情を享受し始めた、高宗(在位六四九~六八三年)の治世の気分が色濃く反映されている。 張士貴墓は、唐の第二代皇帝・太宗(在位六二六~六四九年)の陵墓である昭陵の周辺に築造された巨下の墓(陪塚)の一つである。出所:唐の女帝・則天武后とその時代展1998
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