時代別順
分野別順
|
女子 2009年1月27日更新
一九五五年 陝西省西安市東郊王家墳村90号唐墓出土
三彩
高47.5、幅19.7、奥行19.3
唐 八世紀前半
陝西・陝西歴史博物館
高く髻を結い、長袖の衣(杉)の上に半袖の短衣をはおり、長いスカート(裙)をはいて、腰掛け(榻)に坐る。両手を肩前にあげて右手の人差し指を立てる仕草が何を意味するのか、持物を欠くこともあって、定かでない。あるいは、鏡を手にし、化粧をするといったところであろうか。
顔は白く塗られ、現状では目鼻立ちがおぼろげであるが、目や眉、唇などには、もともと彩色がほどこされ、端麗な表情が形作られていたはずである。頭髪には墨彩がみえ、両手先には白釉がかけられるというように、各部の質感の違いにも気配りがはらわれている。緑・白・褐釉が鮮やかな対比をなす衣は、花文があしらわれて華やかに飾られ、肉身の軟らかな起伏にあわせて流麗な曲面を形成している。装いや、宝相華文で装飾された豪華な榻の仕立てなどからすると、単なる仕女ではなく、高貴な女性を表現したものであろう。
各部の造形は精密さと柔軟さをあわせ持ち、唐三彩の女性俑の中でも、とりわけ優雅な作例といえよう。なお、首部の接合は出土後の処置である。出所:唐の女帝・則天武后とその時代展1998
関連用語:
|
|
|
Copyright 2006 abc0120 All rights reserved.