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碗・鉢 2009年1月29日更新
一九七二年 陝西省銅川市耀州窯址出土
黒釉磁
碗:高3.1、長径15.5、短径14.5
鉢:高6.9、口径12.5、胴径15.8、底径7.8
唐 九世紀
陝西・陝西歴史博物館
耀州窯は、陝西省銅川市一帯にあった陶磁器の産地で、唐時代(六一八~九〇七年)に開かれ、おもに白釉・黒釉をかけた陶磁器を焼成したが、北宋時代(九六〇~一一二七年)になって青磁を生産し始めると、その主要な産地として中国各地の窯場に多大な影響を与えるようになった。近年、付近の発掘調査が行なわれ、これまであまり知られていなかった唐時代の活動状況が徐々に明らかになりつつある。
本二器は、この耀州窯址の、唐時代に属すと考えられる地層から発見されたもので、ともに、赤みを帯びた磁胎の上に白化粧がほどこされ、そこに黒釉によって文様が表現されている。
碗は、平底で、口が直線的に広がり、口縁がわずかに外反する、碗の類である。口縁の内外に連弧文、内底に花文が描かれている。鉢は、低めの高台が付いた鉢形の容器で、口縁外面に文様らしき形に黒釉がかけられている。内側がせり上がった口作りからすると、元来、蓋を備えていたようである。
粗い胎土と奔放な文様表現によっていささか粗放な印象を受け、それが各所の補修によって助長されているきらいもあるが、唐時代末期頃のこの種の陶磁器の動向を探る上では、見逃すことのできない遺例である。出所:唐の女帝・則天武后とその時代展1998
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