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松樹文把杯 2009年1月30日更新

松樹文把杯
【和:しょうじゅもんははい
【中:Song shu wen ba bei
隋・唐・五代|金銀・玉器|>松樹文把杯

一九七九年 河南省洛陽市堰師県城関郷老域竹蔵出土
銀、鋳造
高4.8、長10.2、口径(最大)6.7、底径(最大)4.3
唐~五代 九~一〇世紀
河南・洛陽博物館
松樹文把杯,把手が松の樹幹にみたてられ、その下方で二股に分かれた把手(幹)が、そのまま器の側面の文様に続き、葉を広げた松の生い茂る様が表現される。
器は、この松樹のくねる様子に合わせるように、上半部の側面が不規則に凹凸している。器胎は厚造で、平底になり、全体が鋳造されたようであるが、把手は別造されて溶接される。松樹は、浮彫風に彫刻によって表現され、松の幹や枝には魚々子で樹皮文が表わされている。また、松の葉は、周囲が彫り込まれて凸状に表現されている.
ごつごつと折れ曲がる枝ぶりや、樹皮、葉の質感の相違などが上手にとらえられ、この杯に酒を満たして手にすれば、酒肴も不要かと思われるほど、興趣に富んだ意匠といえよう。作風には、唐時代(六一八~九〇七年)晩期あるいは五代(九〇七~九六○年)の器物に通じる要素がある。表面に緑色と褐色の錆がふいていることからすると、銀の地金に銅分がかなり混入されているのであろう。出所:唐の女帝・則天武后とその時代展1998
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