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獣首角杯 2009年1月30日更新
【和:じゅうしゅかくはい】 |
【中:Shou shou jiao bei】 |
隋・唐・五代|金銀・玉器|>獣首角杯 |
一九七〇年 陝西省西安市何家村出土
瑪瑙、鑲金
高7.5、長15.8、 口径6.0
唐 八世紀前半
陝西・陝西歴史博物館
角杯は、西方のリュトンと同種の器物で、本来、犀や牛などの大形の角の内側を割り抜いて杯としたものである。後に、金属、陶磁、玉などでその形を模して制作するようになった。中国では、戦国時代(前四〇三~前二二二年)頃から青銅製の作例があるが、その伝統は一度途絶え、唐時代(六一八~九〇七年)の角杯は、西方からの新たな刺激によって再度作られ始めたものと考えられる。
本器は、角形の杯の先に牛頭がかたどられ、その上には羚羊(かもしか)のものと見える長大な角が作り出される。獣頭の先端には金栓が嵌め込まれ(鑲金)、その中央に小さな円孔が開けられているのは、吸い口かと考えられる。金栓を除いて、すべて瑪瑙の一材を削り、研ぎ出して成形したもので、年の顔貌が見事に活写されていることなど、手間暇かけた入魂の作といえよう。ただし、唐の玉器類の通例にもれず、表面の仕上げは研ぎ出しの条痕が残るほど粗い。各所に使用による摩滅が認められ、長年、貴人の手により、愛用されていたものと推測される。出所:唐の女帝・則天武后とその時代展1998
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