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保員簋 2009年3月7日更新
一個
青銅
高14.2 口径19.9 底径17.5
西周時代・前十一~十世紀
上海博物館
開いた口、すぼまった頸部、丸く膨らんだ腹部をもつ。圏足(高台)は外側に広がる。頸部から腹部にかけての両側に、動物の頭をかたどった獣首環耳(把手)がつき、その下に垂珥(板状の装飾)がある。頸部は立体的に表現された動物の頭を中心として、その左右に回首鳳凰文(後ろ向きの鳳凰文)をそれぞれ二羽一組ずつ飾る。底部内側には六行四十五字の銘文がある。「王は東夷を討伐した後、柴を燃やして天を祀る儀礼を完了させた。十一月、公は威風から戻った。己卯の日、公は虐という土地にあり、保員は公の馬車の右に従った。公の近衛を務めたとき、儱公は保員に金の馬車を賞与し、保員に、努めて任務を全うするように命じた。保員はこれを簋に銘文として鋳込んだ」という意味である。史書と金文の記載によれば、用の初めに東夷の討伐を二回行なっているが、ここでは二度目の討伐を指す。
銘文は縦の行こそ整然と並べられているが、横の列はまっすぐになっていない。文字間、行間は広く開いており、字の大きさも不揃いで、字体によって異なる。数字分にまたがる長さの字もあれば、 一点ほどの大きさに縮まっている字もある。筆画ごとの隙間も長短様々で揃っていない。自由奔放、自然かつ素朴な印象を与える。 出所:書の至宝-日本と中国2006
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