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法華経序品(竹生島経) 2009年3月13日更新
【和:ほけきょうじょほん】 |
【中:Fa hua jing xu ping】 |
彫刻・書画|>法華経序品(竹生島経) |
一帖
彩箋墨書
縦二六・一 全長一〇〇〇・〇
平安時代・十一世紀
滋賀・宝厳寺
素紙に金泥の界を引き、金銀泥で蝶・鳥・宝相華・霊芝雲のほかに蕨や草花などの文様を大きく描いた料紙に『法華経』を書写したものである。現存するのは、竹生島にある宝厳寺蔵の「序品」一帖(折本仕立)と東京国立博物館所蔵の「方便品」の一巻が知られるのみ。「方便品」の巻末尾題に「妙法蓮華経巻第一」とあり、もとは『法華経』を一巻ごとに分担書写した一巻経で、八巻を備えていたものであったと推定され、「方便品」は伝来途次に巻第一から分断されたものと考えられる。
「序品」「方便品」には「寛永の三筆」の一人として知られる能書松花堂昭乗(一五八四~一六三九)の跋が加えられており、それには「平等院鳳凰堂色紙形」(京都・平等院)と同筆で、左大臣源俊房(一○三五~一一二一)筆と鑑定するが、源俊房の自筆の日記「水左記」とは異筆である。下絵の文様は、藤原道長による金峯山理経の「金銀鍍双鳥宝相華文経箱」(奈良・金峯山神社)などの毛彫であらわされた宝相華などの文様と近似しており、宝相華文様の様式が和様化をみせている。また、書においては、文字は背丈が低く、穏やかで整然とした和様の書風を展開している。その下絵の装飾文様および写経の書風から、十一世紀前半の遺品と推定される。琵琶湖の北岸近くに浮かぶ竹生島に伝来したところから「竹生島経」の名に呼ばれる。出所:書の至宝-日本と中国2006
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