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法華経巻第八(浅草寺経) 2009年3月13日更新
【和:ほけきょう】 |
【中:Fa hua jing】 |
彫刻・書画|>法華経巻第八(浅草寺経) |
十巻のうち一巻
彩涜墨書
縦二三・六 全長七三八・四
平安時代・十一世紀
東京・浅草寺
『法華径』八巻に開結縁である『無量義経』『観普賢縁』を加えた十巻一セットとして伝来する,本紙は丁子吹きを施し、微細な金の小切箔を一面に撒き、金泥の界を施した料紙を用いる。表紙は金泥で外題を書き、さらに、見返しには金銀泥で『法華経』の経意に因み、霊鷲山(インドの王舎城の東北にある山で、鷲の形に似て鷲が多く棲息したという)における釈迦説法の図(巻第一)、三車火宅の喩え(巻第二)、雨中耕作(巻第三)、宝塔出現(巻第四)、阿私仙に奉仕する王(前世の釈迦)(巻第五)、持縁者に参集する諸王(巻第六)、常不軽菩薩の説話(巻第七)、推堕難(巻第八)、船に乗り涅槃の岸に渡る衆生(無量義経)、普賢菩薩の持経者護持のための来儀(観普賢経)を大和絵風の画法で描いている。
小振りながら端正で穏やかな和様の書風で執筆された写経の本文と見返し絵の技法などから、平安時代十一世紀初頭の遺品と推定される。紫檀地に蝶と小鳥の文様を螺銅で装飾した丸軸、表紙に付けられた緑・白・茶・淡紅に染めた糸を織りまぜた平打紐も制作当初の姿を留めており、『法華経』に開結を具備した一巻経が、完全に伝存する装飾経の遺品として貴重である。浅草寺の所蔵に因んで、浅草寺経の名で呼ばれ.出所:書の至宝-日本と中国2006
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