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書状 2009年3月14日更新
【和:しょじょう】 |
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藤原行成筆
一幅
紙本墨書
縦三〇・五 横四八・五
平安時代・寛仁四年(一〇二〇)
藤原行蔵(九七二~一〇二七)は三跡の一人として知られ、和様の書の大成者として著名。その末裔はのちに世尊寺流と呼ばれ、書道を家業とする能書の家として一流をなし、尊崇を受けた。本作品は冒頭に草名の署名があり、行成の自筆書状として現存する唯一のものである。礼紙書を含む料紙二枚に認められた書状のうち、後半部分が散逸している。本文中一行目末から二行目にかけて「偏思赴鎮」とあり、五行目に「忽蒙 朝恩不慮昇進」とあることから、行成が大宰権帥から権大納言に昇進した寛仁四年十一月二十九日頃に出されたもので、行蔵四十九歳の手と推測される。書状とは思えないような均整美が感ぜられ、微妙な筆遣いが各所にみられる。自分の昇進を知人に報じたものだが、残念ながら宛所は不明。この書状には紫の雲紙の短冊形の添状かおる。「殊勝之権跡手本也、秘蔵者也、建武元年八月六日 尊円(花押)」とあり、尊円法親王(一二九八~一三五六)旧蔵であったことが分かる。
出所:書の至宝-日本と中国2006
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