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安宅切本和漢朗詠集 2009年3月17日更新
【和:あたかぎれぼんわかんろうえいしゅう】 |
【中:An zhai qie ben he han lang yong ji】 |
彫刻・書画|>安宅切本和漢朗詠集 |
伝源俊頼筆
一巻
彩箋墨書
縦二六・九 全長七七五・四
平安時代・十二世紀
東京・宮内庁三の丸尚蔵館
全体を通じて横に細長く上坡を描き、草叢と群れて飛び交う小鳥を金銀泥で描き、 一面に金銀の切箔・揉箔、砂子を撒くという華麗な料紙に『和漢朗詠集』を書写したものである.伝来途中に分割されて、この宮内庁の一巻のほかは、短い巻物あるいは掛幅などの断簡としては存するのみ。『和漢朗詠集』は、藤原公任(九六六―一〇四一)が朗詠するのに適した漢詩文の秀句と和歌を編集したものである。七巻は春夏秋冬の四季の部立、下巻は雑部とし、それぞれの部に漢詩文と和歌を配列している.詩歌の朗詠が盛行した平安時代において、饗宴の席での最適のテキストであったため、当時の宮廷貴族に迎えられて、多くの調度手本が作られたのである。
これは、比較的肉太で歯切れのよいリズミカルな青嵐で、字間ならびに行間をたっぷりとって揮毫する。 一見して、藤原伊房(一〇三〇―九六)の書風を思わせるが異筆で、その影響を受けた書と推定される。料紙とよく調和した優美さも兼ね備えており、その能書ぶりが偲ばれる。さらに、その本文が「巻子本和漢朗詠集」と、特異本文である二首の和歌の配列や「閑居」の欠脱詩句などが一致し、同系統であることが確認され、本文研究の上でも注目される遺品である。近衛忠熙(一八〇八―九八)より献上されたものである。出所:書の至宝-日本と中国2006
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