考古用語辞典 A-Words

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更級日記 2009年3月17日更新

更級日記
【和:さらしなにっき
【中:Geng ji ri ji
彫刻・書画|>更級日記

藤原定家筆
一冊
紙本墨書
縦16.4 横14.5
鎌倉時代・十三世紀
東京・宮内庁三の丸尚蔵館
『更級日記』は、菅原孝標の女(一○〇八―五九―?)の日記で、中流貴族の女性の回顧録で、物語への憧れ、末法の不安と信仰、夢告の記事などが特徴である。この「更級日記」は藤原定家(一一六二―一二四一)の筆写本として早くから著名なもの。『更級日記』はきわめて伝本の少ない書物で、その伝本すべての親本が、定家筆本である。大正十四年(一九二五)五月に玉井幸助が『更級日記錯簡を』を著わして補正されるまでは、錯簡のままで伝存したため、長い間解釈の難解な古典として知られていた。
この本の表紙には打ちつけ書きで「更級日記」と定家みずからが題簽の筆を加えており、定家本の原装を伝えている。紙面に対して文字が幅広で大きく、行間が狭くて余白が少ない。筆線の強弱を強調し、肥痩を駆使した筆遣いが特徴で、定家独特の書風である。また、文中のところどころに、人名や地名の考証が注記されている。巻末の奥書によれば、先年、『更級日記』の写本を入手したが、人に貸与したところ紛失してしまった。その本から転写した本を借りて再度写した。つまり、この本は転写本である。時代を考えるために、旧記を引用して勘物を加えておいた、という。これと関連して、定家の日記『明月記』寛喜二年(一二三〇)六月十七日の条に、日頃親しくしている前但馬守源家長から、書物を借りた中に『更級日記』の名前がみえる。もし、この記事と、『更級日記』の奥書を結ぶことができるとすれば、定家は家長本によって再転写を行なったということになる。
意識してか、無意識か筆線に震えがみられる。 一見して、後世の大師流をも思わせ、表現の多様性を考慮してのものであったか、あるいは晩年の老眼や老年による震えの影響からかであろうか。書風からみても定家の晩年の筆跡と推定できる。 出所:書の至宝-日本と中国2006
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