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源氏物語抄 2009年3月17日更新

源氏物語抄
【和:げんじものがたりしょう
【中:Yuan shi wu yu chao
彫刻・書画|>源氏物語抄

三条西実隆
一巻
紙本墨書
縦三〇・三 全長七二・五
室町時代・大永八年(一五二八)
三条西実隆(一四五五―一五三七)が『源氏物語』の「賢木」と「槿」の巻の一部を抄写した手本。本文は十四紙と奥書の一紙で構成。奥書から小作山が大永八年(一五二八)に伊福忠勝の依頼を受けて突降が書したと分かる。実隆の日記『実隆公記』の大永八年四月二十二日条に「伊福新十郎藤原忠勝始而来、太刀一腰、百疋献之、源氏詞等書遣之礼也」、同二十四日条に「伊福所望源氏詞奥書遣之」とあることから本作品の奥書と一致する。実際は伊福より謝礼として太刀一腰と百疋(銭千文)を受けとっている。実隆は室町時代後期の廷臣で、有職故実を修め、和漢の字問興隆に功績があり、当時一級の文化人として著名。和歌にも明るく、とくに『源氏物語』に代表される和学古典の研究にもつとめた。後年出家して法名堯空、逍遙院と号した。能書としても知られ、その流は三条流(逍遙院流)と呼ばれる。本作品はこうした実隆の古典文化への姿勢をうかがわせる名品といえる。出所:書の至宝-日本と中国2006
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