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梅渓号 2009年3月18日更新
【和:ばいけいごう】 |
【中:Mei qi hao】 |
彫刻・書画|>梅渓号 |
宗峰妙超筆
一幅
紙本墨書
縦三三・三 横一〇〇・○
鎌倉時代・十四世紀
東京・五島美術館
字号は追号ともいい、禅の修行がある段階に達すると、先輩や師からつけられたり、人々から呼ばれたりした。これは、宗峰妙超(大燈国師、 一二八二―一三三七)が宗智道人(未詳)に梅渓の号を与えたときの字号である。書体としてみれば、梅は草書体、漢は楷書の趣を湛えた行書体で書かれるが、筆者の力量によって紙上で一体化して違和感がない。すなわち、筆鋒鋭くかつ悠然とした筆致で、文字に存在感があり、気宇壮大で威厳に富む。梅渓の二字を執筆した後に書かれた為書きの「宗峯叟為」「宗智道人作」の二行をいったん視界から除いてみるとき、筆致から圧倒的な存在感が溢れていることに気づかされる。
なお、この作品は、伝来の一端を示す逸話がある。大坂夏の陣の帰路、酬恩庵(京都・京田辺市)に立ち寄った前田利常が、この作品を見初めた。日頃の茶道への執心と、梅が同家家紋に因むことから懇望した挙句、毎年米百石を寄進する条件でようやく入手し、以後永く前田家に襲蔵されたという。出所:書の至宝-日本と中国2006
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