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和歌屏風 2009年3月21日更新
【和:わかびょうぶ】 |
【中:He ge ping feng】 |
彫刻・書画|>和歌屏風 |
近衛信尹筆 六曲一双
紙本墨書
各扇縦一〇四・八 横五三・八
安土桃山-江戸時代・十七世紀
東京国立博物館
近衛信尹(一五六五-一六ー四)は、太政大臣前久の子。安土桃山時代の公卿で、和歌・連歌をよくするが、書は最も優れ、個性的で斬新な書風は、近衛流、三藐院流の名で一世を風靡した。各扇に『古今和歌集』『伊勢物語』などから抄出した和歌を、一紙に一首あて興の赴くままに豪快な筆致を展開する。たっぷりと墨を含んだ筆で、ゆったりと筆を運びはじめ、次第にかすれた筆で渇筆を効かしながら筆を進める。優美で穏やかに和歌を巻物や冊子本に執筆するという従来の常識にはとらわれないで、大字の仮名を屏風に大書するという新たな世界を展開していった信尹の美意識が注目される。各紙の末尾に記された花押は、信尹の一字名「杉」の偏と旁を重ねて作ったもので、好んで使用している。
金銀の切箔や砂子を一面に撒き散らした屏風の地紙の天地に、群青・緑青・朱などの顔料で草花などの植物を描く。その上に一扇に各一枚、都合十二枚の本紙を貼りつけたもので、屏風に描かれた華麗な絵画と信尹の大字の仮名は見事に調和しており、当時の人々がこの作品を見て感嘆したことが偲ばれる。出所:書の至宝-日本と中国2006
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