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フェズ旧市街(モロッコ世界遺産) 2009年4月2日更新

フェズ旧市街(モロッコ世界遺産)

【和:フェズきゅうしがい
【中:
面白テーマ|世界遺産|>フェズ旧市街(モロッコ世界遺産)

イスラム都市では、いわゆる旧市街を「メディナ」という。アラビア語で単なる「町」を意味するが、世界的な視点ではただの町ではなく、特殊なエリアだ。多くは城壁で囲まれ、内部には、建物が塊になってすし詰めになっている。その建物の塊と塊の間を、細い通路が無秩序なほどに縫う。ひとたび城壁の中に入ったら、そこはまさに巨大な迷路である。常に侵略が繰り返された地中海沿岸地域では、外敵を寄せつけず、自分たちだけがわかる街路の中で安心して暮らせる、このような迷宮都市が発達したのである。
そんな巨人迷路の中でも、世界一複雑なのがフェズのメディナである。東西2.2km、南北1.2kmの規模で、ゆるやかな双子の丘に広がっている.広い道はほとんどない上、起伏があるから、ここには、手押し車以外の車両が入ることができない.この規模の町で車両が入れないのは、 フェズのほかにはヴェネツィアくらいだろう。
ここでは、みせれでも馬と驢馬が活躍している。モスクの人口には駐馬場もある。馬が通れるのが大通り、賑やかなスーク(市場)は同じ職業の店がまとまっているのが特徴だ。大通りの奥の住宅街は正真正銘の迷路で、狭くて行き止まりも多い。家の外壁は隣家と共有されており、たまたま共有されていない壁と壁の間が道、といった感じだ。小さな窓がある程度で殺風景だが、これらの家々は、 一歩中に入れば明るい中庭が開け、驚くほど美しい.モスクやマドラサ(大学)も、外側より内側の方が見事である。「メディナ」は華麗なイスラム装飾の芸術空間を喧騒の迷路が隠している「玉手箱」である。
809年にイドリース期の首都として建設されたメディナは、フェズ・エル・バリ(古いフェズ)と呼ばれる。その西側には、13世紀にマリーン朝がつくったフェズ・エル・ジャディード(新しいフェズ)、そしてこれらの外側に、フランス領以降の市街が広がる.出所:世界遺産の旅
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