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黒陶磨光文有蓋鼎 2009年5月18日更新

黒陶磨光文有蓋鼎

【和:こくとうまこうもんゆうがいてい
【中:Hei tou mo guang wen you gai ding
春秋戦国|陶磁器|>黒陶磨光文有蓋鼎

戦国時代(前4~3世紀)
総高33.3cm
土器を還元炎状態で焼くと灰陶や黒陶ができる。黒陶のなかには夜光杯のような漆黒の器肌を呈した龍山文化期の高足杯があるが、この作品はその色調から灰陶とも黒陶ともみえるものである。焼成の後、器肌をなめらかにするため竹箆や獣皮で磨き、磨研土器としている。
この鼎形の土器は、その器形からも明らかなように銅製の鼎を写した明器である。胴張りの器底には細長い脚が三足つき、口辺には方形の大きな把手が左右につけられている。蓋の甲には梯形の把手が三つそなわる。蓋には雲気文、器の側面には鋸歯文・雲気文が竹篦で暗文状に描かれている。河北省中山王墓からこの作品に酷似する黒陶鼎が出土しており、この黒陶鼎も戦国時代の作と考えてほぼ間違いないだろう。出所:中国陶磁器展1992静嘉堂文庫美術館
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