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粉彩菊蝶図盤 2009年5月24日更新

粉彩菊蝶図盤

【和:ふんさいきくちょうずばん
【中:Fen cai jiu die tu pan
明・清|陶磁器|>粉彩菊蝶図盤

清時代
景徳鎮窯 雍正(1723~35)銘 高10.0cm 径50.4cm
清朝五彩磁器の特色は白磁胎の素地に描かれた絵画的装飾にある。この絵画的装飾を可能ならしめた新しい手法が粉彩である。五彩磁は15世紀の景徳鎮窯にはじまったが、17世紀、絵の具にガラスの粉末を加えて、彩色にグラデーションを加え、微妙な表現を可能とした。この大盤は清朝粉彩磁器の典型作の一つであり、その色彩あざやかな意匠は見る者をひきつけずにはおかないだろう。下から上に向けてカーブしながら長くのびた菊の枝には黄・ピンク・白・赤の菊花が丁寧に描かれている。また枝葉も緑色が微妙に使いわけられ、生き生きとした意匠に仕上げている。あたかも静物画をみるが如き画風である。また画面は菊花と蝶が丁寧に描かれ、余白はたっぷりと残し、気品あふれる作品に仕上げている。
日本には清朝粉彩磁器の優品はそれほど多くはないが、そうしたなかでこの静嘉堂蔵の盤は、大きさといい、画風の達者なことといい、もっともすぐれたものの一つに数えられるべき作品であろう。外側にも菊と葉が盤面をかざっている。高台内には「大清雍正年製」の銘が青花の楷書体で三行できっちりと記されている。 出所:中国陶磁器展1992静嘉堂文庫美術館
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