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青花胭脂紅龍鳳文瓶(一対) 2009年5月25日更新
【和:せいかえんしこうりゅうほうもんへい】 |
【中:】 |
明・清|陶磁器|>青花胭脂紅龍鳳文瓶(一対) |
清時代
景徳鎮窯 乾隆(1786~95)銘
(左)高46.3cm 胴径23.1cm
(右)高46.7cm 胴径22.4cm
釉下彩磁の代表的な技法に青花と釉裏紅があり、明代にはそれぞれの技法が下絵付けとして基本的に行なわれた。清朝康熙年間には青花と釉裏紅を併用して青と紅彩で彩色する青花釉裏紅磁という新しいやきものがつくられた。
これは一見、青花釉裏紅磁のようにみえるが紅彩は上絵付けであり、胭脂紅という新しい彩画方法で絵付けされたやきものである。胭脂紅は紅彩にわずかな量の金を混ぜることによってあざやかなピンク系の色調に発色する。
胭脂紅にはエナメル釉ではなく、粉彩の一種であり、色調に変化(グラデーション)をつけることができ、図像の微細な表現をも可能とにした。この一対の瓶は胴が円筒形を呈した長胴形の広口瓶であり、底に安定のよい高台がついている。釉下には青花でたなびく雲文をめぐらせ、その上に、胭脂紅で龍と鳳凰を堂々と大きく描いている。龍・鳳凰は実に緻密に描かれており、対として用いられたものに違いない。こうした胭脂紅の優品は日本には非常に少なく、そうしたなかではこの一対の瓶は代表的な作品といえるだろう。
出所:中国陶磁器展1992静嘉堂文庫美術館
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