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蓬莱硯 2009年5月29日更新
蓬莱山は東海にある山で神仙が棲むという伝説がある。『列子』湯問篇は五神山として岱輿、員嶠、方壷、瀛州、蓬莱を挙げている。この山内の台観は金玉で作られ、玉樹があり、その実を食えば不老不死になるという。司馬遷の『史記』には方丈、瀛州、蓬莱の三神山としてある。この中で最も有名なのが蓬莱山である。奏の始皇帝が不老不死の薬を求めて徐福に命じ、彼は日本にたどりついたと言い、新宮にその伝説追跡があり、後の日本の文字、思想に深く影を落している。
この蓬莱山図を硯面、四周に刻したものが蓬莱硯である。蘭亭硯と双璧をなすと言われる。硯面の上に台観を描き、門額に蓬莱山とある。裏面には海波中に龍が躍ったり、海波中に亀が書籍を背にする図があったり一定しない。端渓、洮河緑石に多く、澄泥、歙川に少ないのは蘭亭硯と同じである。出所:『文房古玩事典』宇野雪村
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