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狸毫 2009年7月3日更新
弘法大師が入唐中に狸毛筆の製法を学んで帰り、筆匠坂名井清川に教えて造らせ、嵯峨天皇に献上したことが空海が唐で狸毛筆の製法を学んで帰り、筆生坂名十清川を指導して狸毛筆を作らせました。使って見ると唐の筆に劣りません。筆には大小、長短、強柔、斉尖特質があり、書写する字によって撰択しなければなりません。製筆の要点はすべて教えて作らせました。聖慮に応えうるかどうかが心配ですが献上いたします。といった程のことである。このほかに八分(隷書)、小字、榻書(双釣填墨のものや、しき写しをして法書の模本を作ること)、 臨書用の筆はまだ作らせていません。と言っている。
狸毛筆は唐の中頃には珍しい毫だったので空海は特に注目したのであろう。初唐の欧陽詢の子、欧陽通が晩年には狸毛の上に兎毫を被せて等を作らせたというから、初唐時代に既に狸毛が注目されはじめたと思われる。前記した唐の劉恂の語のように南方の広東あたりでは野狸の毛で筆を作っていたのだろう。野狸の語が不明だが恐らく、日本でいう称ではないかと思われる。出所:『文房古玩事典』宇野雪村
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