考古用語辞典 A-Words

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昌化石 2009年7月10日更新

昌化石

【和:しょうかせき
【中:Chang hua shi
彫刻・書画|基本用語|>昌化石

浙江省杭州府昌化県から産出する。石は白、紅、黄、紫、黒の五色あるが純色のものは少ない。紅色の多い鮮やかなものは雞血と言われて有名で田黄と共に石印材中の二霸をなしている。石は不透明が主であるが稀に微透明のものもある。不透明の材は寿山、青田石に比べて少し硬い。石に針という小突起のあるものがある。
雞血:紅色が鮮やかで多い程尚ばれる。全両紅のものは全社などというがほとんどない。紅の表れ方に紅斑と極点のものとあるが紅斑の方が良い。地色に白、灰鼠、雑色とあるが白の方が良い。白にも微透明と乳白色の不透明とある。紅の鮮度にもよるが、微透明白の方がよい。しかし、多いのは灰色、鼠色のものや雑色のものである。田黄と同じように貴重視されたので、小印材の多いことも特色である。また紅斑を惜しむためか、鈕を作ったものは少ない。紅斑は層が薄いらしく、石の切り方によってうまく出る場合と出ない場合とある。大きな材を紅をもとめて切り、小材になっていったと思えるものもある。紅色は酸化によって変化していく。保存が難しい。また、油をきらうので手で磨くことも禁物である。寿山、青田などは手で撫磨することで光沢を増し味が出るが、無血では禁物である。
三色昌化石:五色中の三色のものである。三色の色の配合、表れ方によって差が出る。
五色昌化石:五色が表れている。交雑の工合によって美しいものは珍重されている。
昌化黄:後透明の黄色の材である。昌化田黄と言う人もある。田黄ほどの重量感には乏しい。
昌化白:微透明の白色の材である。寿山の水昌凍とは別趣があるが塋潔(玉に似と透明と清らかさ)さにおいて及ばない。
新雞血:雞血紅はあるが、全然刀を受けつけない石である。素人目には判断がつかない。刀を当ててみるほかはない。地色が濁ってくすんでいる。これを新雞血と言って嫌う。産出地も異なるのだろう。
雞血新材:解放後に採石されて舶載されている。地色が濃い鼠色で硬そうであるが刀は立つ。新雞血という在来の呼称で敬遠する材があるので、これと区別して呼んでいる。まれに優材もある。内蒙古産という。
新材:昌化石の新材が大衆用石材として入っている。選ぶと良材もあり馬鹿にできない。出所:『文房古玩事典』宇野雪村
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