(弓＋魚）伯簋　2009年8月17日更新

全高30.5cm･口径24.8cm･腹深13.5cm
方座高11.5cm･重量6.95kg
宝鶏市区竹園溝出土(1981年)
宝鶏市博物館蔵
　(弓＋魚）は周王朝の一封国である。宝鶏市区一帯に当る。考占資料に見る強国の文化は良く発達し、国人はきわめて聡明で才智があったことを示している。彼らの青銅器は独自の様式をそなえ、(弓＋魚）伯簋はその典型的な代表である。(弓＋魚）伯簋は(弓＋魚）伯が作った。形は高く大きく雄渾である。方座の上面四隅には小さい牛頭が浮彫りされ、側面には立体的な角を持つ大きな牛頭と顧首折身の夔龍が見られる。方座の底には鈴付の環がある。箭を奉げる時、音が出るようになっている。腹部には二組の大饕餮がある。内に巻く角、丸い目、大きな目をもつ獣面である。また、牛頭を形づくる把手がある。角を上に突き出し、両耳を横に立て、口を突き出している。さらに牛頭の上に悪虎が伏せている。虎は牛の頭をくわえ、耳をひっ掻いている。尾は下に垂れ先端はやや上に巻いている。腹部の大獣面と混然一体となった構成は生き生きとし、そこに見られる工夫と技術は製作者の才智と聡明を語って余りある。出所：中国陝西省宝鶏市周原文物展
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