考古用語辞典 A-Words

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六字観音 2009年10月1日更新

六字観音

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面白テーマ|彫刻・書画|>六字観音

内モンゴル、チャハル 1700年頃 真鍮金;漆、彩色、貴石象嵌 高185cm ストックホルム国立民族学博物館 この2体の素晴らしい、モニュメンタルな彫刻は、内モンゴルのチャハルの寺から出たものである。これらは1930年代に、スウェーデンの冒険家の先駆けで中央アジアの地理学者であるスヴェン・ヘディンによってスウェーデンにもたらされた。チャハルは、1578年のダライラマ3世の記念的な訪問によって有名になったところで、モンゴルが、チベット仏教へ転換する最終的な局面をもたらした。文殊と観音は、それぞれ智慧と慈悲の菩薩として、覚りの本質と、本展のテーマを体現している。  これらの、堂々たる彫像は、打ち延ばした真鍮でできており、漆や金箔、彩色が施され、半貴石で飾られている。そしてこれらの巨像は、かつて、チベットやモンゴルの大寺の講堂の祭壇上に一列に並んでおかれていたときの、強い印象を与えるオーラを発している。均整のとれたプロポーションをし、顔は、造作が大きくインド人の目をしていて、優しい表情をみせる。像容は完全で緻密に描写されている。衣は平面的に、繊細に折り畳まれている。宝石は豪華でしかも洗練されている。 18世紀のスタイルである、形式へのこだわりが見られ始めているが、それぞれの部分の美しさは犠牲になっていない。部分的には、中国の乾隆年間(1736-1795)の仏教美術に見られる発展を予感させるが、この様式は、チベットの伝統の中に根強く存在するものである。出所:天空の秘宝チベット密教美術展 2009.09.19更新
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