考古用語辞典 A-Words

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大成就者ティローパ・ナーローパ 2009年10月3日更新

大成就者ティローパ・ナーローパ

【和:
【中:
面白テーマ|彫刻・書画|>大成就者ティローパ・ナーローパ

チベット中央部
15世紀後半-16世紀前期
綿布着色
80×59.7cm
ドリス・ウィーナー・ギャラリー&ナンシー・ウィーナー・ギャラリー
このふたりの大成就者は、そのかぎ鼻や、やや不調和に形作られた手足で、いくぶんか奇妙なふたりとなっている。もし彼らが、本当にティローパとナーロ-パであるなら、彼らは、マルパとミラレパによってチベットに伝えられたタントラ瑜伽の教誠の相承、カギュ派の人間の開祖である。ティローパは、太鼓と髑髏杯を持ち、宝冠をかぶっている。ナーローパは、安慰印をして、手に何も持っていず、髪に花を付けている。かすかに書かれた銘が、左手の像をダマルパとし、右手の像をサクドゥン……パとしており、どちらも八十四大成就者の名前として認定されていないが、拡大解釈すれば、デンギパの可能性があることから、この人物の正体には疑問がある。ティローパやナーローパを含まない別のカギュ派の成就者や祖師たちが、対の主像の周りを取り囲んでいる。マルパとミラレパの小さな像は、主像の横にいる。執金剛は上列の中心におり、右横にサロールハ・ヴァジュラがいて、左横に金剛手がいる。十二臂と二臂のチャクラサンヴァラ父母尊が、主像の背後の木の中にいる。帰依者のグループと、四臂の白い大黒天の座像が下の左隅に見える。光背の赤い影のある模様は、ツァン地方からの作品に似ている。ツィンマーマン・コレクションにある別の一対の成就者の絵画は、様式的に、この像に近い。出所:天空の秘宝チベット密教美術展 2009.09.19更新
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