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ゴンポ・ベルナクチェン 2009年10月8日更新
チベット中央部または東チベット
18世紀後期-19世紀前期
綿布着色
70×55cm
個人蔵
たゆまない強烈さと熟達した技術をもって描かれたこの作品は、黒衣の大黒天(mGon po Bemagjen,大黒天の姿)が、忿怒尊の眷属や寂静尊やラマに囲まれてあらわされている。ゴンポは幡を持った右手を振り上げ、左手は心臓と羂索を一緒に持つ。人間の生首の首飾りを付け、それは50個のネガティブな感情と観念を克服することを意味する。帯に大きな剣を差し、人間の心臓の胸飾りを付け、あらゆる形のエゴイズムを克服する能力を象徴する。流れるような衣の間から、髑髏と蛇がかいまみられ、象の生皮を両肩に掛ける。恐ろしい姿の眷属や平静な姿のラマやパドマサンバヴァ、仏菩薩たちの隙間には、死骸を喰らう動物の場面、臓物を人れた髑髏杯、火のような髑髏、縞になった雲、仏塔の近くで瞑想する瑜伽行者があり、これらはすべて神秘的な黒タンカのどす黒い地の部分に描かれている。強い、半透明というよりは強い黒の性質と、単純だが大胆で力強い描写から、18世紀後半の制作と思われる。出所:天空の秘宝チベット密教美術展 2009.09.19更新
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