考古用語辞典 A-Words

時代別順

旧石器時代
新石器時代
神話時代
殷・周時代
春秋戦国
秦・漢・三国
晋・南北朝
隋・唐・五代
宋・遼・金・元
明・清

分野別順

基本用語
青銅器
陶磁器
金銀・玉器
石器・ガラス
彫刻・書画
絹・衣類
建造物・遺跡・墓
歴史名城
歴史人物
研究機関
研究者
面白テーマ

ドクミ 2009年10月9日更新

ドクミ

【和:
【中:
面白テーマ|彫刻・書画|>ドクミ

チベット中央部、おそらくツァン地方
15世紀後半
貞鍮
高38.5cm
エッセン・コレクション
チベット人の学匠ドクミ訳経官(992-1072)は、インドの大成就者ガーヤダラの弟子である。彼はベンガルとネパールで修行し、特にヘーヴァジュラ・タントラと道果説、ヘーヴァジュラ・タントラヘの精通につながるシステムに大乗仏教におけるすべての道を組織化する伝統を伝授された。ドクミはインドの仏典をチベット語に翻訳した有名な訳経者である。この像の座る座具に記された銘文は、彼を「ラチェン・ドクミ」(チベット語でbla-chen-'brogmi)即ち「偉大なラマ・ドクミ」と呼んでいる。彼はチベット仏教サキャ派の精神的祖師なのである。1073年、彼の弟子クン・クンチョク・ギャルポ(1034-1102)は、チベット南部に灰色の大地(サキヤの語義)という名の寺を建て、それがサキャ派の主要な拠点となった。そこは後に学問・芸術・詩文における有名な中心地にまで発展した。ドクミは精神を新たにする印(チベット語でsemsnyid ngal gso)を結び、座具の上に座って瞑想している。この像の面相が肖像的であるのは驚くべきことだが、それは多分この像の作者が古いパターンに従って制作したからであろう。作者はこのラマの彫刻に力強くかつ穏やかな外観を与えることに成功しており、沈着で優しい面相には人間味と厳粛さが表れている。出所:天空の秘宝チベット密教美術展
関連用語:

Copyright 2006 abc0120 All rights reserved.