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ラマ 2009年10月19日更新
東チベット
15世紀後期-16世紀前期
真鍮鍍金;分けて鋳造、彫金、金泥、彩色
高31cm
エルミタージュ美術館、サンクトペテルブルク
この威厳あるラマの像は、エルミタージュ美術館所蔵のチベット美術の最高傑作のひとつである。細部が細かすぎず、観る者の注意はその力強い頭部に集中する。突き出た後頭部、断固とした表情の唇、鋭い顎の線、これらは明らかに、仏師がこの名前のわからないラマの写実的な肖像をつくろうとしたことを示している。
図像的にはこの像はとても単純である。右手を安慰印にし、左手を掌を上にして膝上におく定印をとる。おそらく左手には何か持物を持っていたとみられる。座具に座っているのは、このラマの在世中に制作されたことを示している。肖像画を描く場合には、一般的に、在世中の作か、死後に作られた生前の姿であるかどうかは、台座が座具であるか、蓮華座であるかにあらわれる。座具は虎の皮に覆われており、これはラマが成就者であり瑜伽行者であることをしめす。しかし、これらの細部の特徴がありながらも銘文がなく、このラマの名前は特定できない。出所:天空の秘宝チベット密教美術展
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