考古用語辞典 A-Words

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チャンキャ派フトゥクトゥ、ロルペイ・ドルジェ 2009年10月25日更新

チャンキャ派フトゥクトゥ、ロルペイ・ドルジェ

【和:
【中:
面白テーマ|彫刻・書画|>チャンキャ派フトゥクトゥ、ロルペイ・ドルジェ

チベット・中国様式
18世紀後半
真鍮鍍余;分けて鋳造、彫金、金泥、彩色
高16.5cm
エルミタージュ美術館、サンクトペテルブルク チャンキャ派の活仏が北京で力をつけていく歴史は、清の康煕帝(在位1662-1722)の時代から始まる。 1680年、アムドのゴルン寺のラマ、ガワン・ロサン・チェンデン(1642-1714)は、北京の宮廷のラマの首長となった。 1706年に康煕帝はガワン・ロサン・チェンデンに金印と帝師(モンゴル語でフトゥクトゥ)の称号を授けた。この後、モンゴルのラマは、北京のチャンキャ派フトゥクトゥの手から、宗教行事を執り行う権限をもらうことになった。
 雍正帝(在位1723-1735)は、ガワン・ロサン・チェンデンの生まれ変わりである、チャンキャ派フトゥクトゥ、ロルペイ・ドルジェ(1717-1786)に教権の権限と称号を授堅した。阿羅漢チュンダと在俗の賢者維摩詰に始まる14代の転生の系図が作られた。
 ロルペイ・ドルジェは乾隆帝(在位1736-1796)と幼少から宮廷学校で知り合っていた。この面識によって、後に清朝中央からチベット仏教を伝播する指導的役割をとることができるようになった。彼の事績は、北京が中央アジアのチベット仏教の重要な中心地となることに寄与した。全350巻で所収経典は5000以上になるチベット語の新北京版チベット大蔵経のチベット・カンギュルとテンギュルの出版を指揮した。また、テンギュルをモンゴル語に、カンギュルを満州語への翻訳を指揮した。乾隆帝自身も後者の出版に関与した。彼は、ゲルク派学者の論究に基づく、多国語のすぐれた仏敬語対訳辞典を作成した。チベット仏教の300に及ぶ尊像の画像集成『三百佛尊像集』を編纂した。これは幾時代にもわたってチベット学者の基本参考書となっている。A・フォン・スタエル=ホルスタインによれば、ロルペイ・ドルジェはもうひとつ重要な仏教図像学文献の確かな著者であるという。それは『三百六十尊』である。ツォンカパと同く、チャンキャ派フトゥクトゥ、ロルペイ・ドルジェは文殊の生まれ変わりと見なされた。そのため彼はこの菩薩像と同じ標識をとり、剣と経本を肩上にある蓮台に載せる。 出所:天空の秘宝チベット密教美術展
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