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黒陶瓶 2010年2月26日更新
【和:こくとうかん】 |
【中:Hei tao ping】 |
新石器時代|陶磁器|>黒陶瓶 |
土製
高24.5、腹径15.9
1975年、山東省膠州市三里河2100号墓出土
新石器時代(龍山文化)
前2300年頃一前2000年頃
Black Pottery Jar
轆轤作りによる成形後、さらに回転する土器の器表に工具をあてて薄く削っている。黒陶の中には、全体の器壁が0.5ミリ以下にまで削られ、卵の殼のように薄くて軽いものもある。張り出した肩部にはアーチ形の把手と小突起がそれぞれ一対ずつつく。底部には回転する轆轤台から器体を糸で引き切った痕が鮮明に残っている。
山東省の龍山文化はかつて「黒陶文化」と呼ばれた。漆を塗ったかのように艶やかな黒陶は、まさしく山東龍山文化を代表する土器である。ある実験結果によれば、還元焔焼成時の最終段階において、燻しながら炭素を土器に浸透させることで、器壁の芯まで漆黒に発色させることができたという。 轆轤回転と還元焔焼成を駆使して作られた龍山文化の黒陶は、中国の土器作りの歴史上、間違いなく一つの頂点であった。しかし前2000年頃、龍山文化が終焉を迎えると、黒陶も急激に衰退し、やがて消失した。出所:『悠久の美-中国国家博物館名品展』
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