考古用語辞典 A-Words

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玉人 2010年3月2日更新

玉人

【和:ぎょくじん
【中:Yu ren
殷・周時代|金銀・玉器|>玉人


高7、長7、最大幅3.5
1976年、河南省安陽市殷墟婦好墓出土
商時代・前13-前11世紀
Jade Human Figure
 黄褐色の玉を用い、手をひざにのせて座る人物の姿を彫りあげたもの。長髪を編んで頭の上に巻き上げ、長い筒状の飾りをつけた冠を被っている。頭の上には孔が3箇所あり、内二つは穴の下が繋がっていて、ここに紐を通して吊り下げることができる。顔は長く、目と鼻が大きい。長袖の着物を着て、幅の広い帯を締める。足の指がみえないことから、靴を履いていると思われる。背中の中央左寄りの部分から柄のようなものがとび出しており、ここには蛇のような細長い動物の文様が刻まれている。
 背中から伸びる柄のようなものを武器とみて、貴族あるいは貴族の従者の姿を表わしたものとする説が出されたこともあるが、商時代の服飾の研究がほとんど進んでいない現状では、どのような人物であるか、見当がつかないのが実情である。今後の研究が期待される。出所:『悠久の美-中国国家博物館名品展』
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