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獣座立人灯 2010年3月10日更新

獣座立人灯

【和:じゅうざりつじんとう
【中:Shou zuo li ren deng
春秋戦国|青銅器|>獣座立人灯

青銅
高21.3、盤径口11.5、勺長22.7
1957年、山東省諸城市葛埠村出土
戦国時代・前4-前3世紀
Bronze Human-shaped LamP with Animal-shaped Base
 獣の上に立つ人物が、両手にそれぞれ葉がついた木の小枝のような形の曲がった柄を持ち、その柄の上に皿がついている。皿に油を入れ、芯を立てて火をともす灯りである。油を注ぐ勺を伴っている。
 台座の獣は変わった姿である。胴から、獣形の頭と翼のついた一対の足、そして長い尾が伸びる。尾は獣の体を遠巻きに一周して余りある長さである。鳥と獣が合体したかのような姿は、不思議な形の鳥獣が表わされることが多い古代中国の青銅器の世界でも、大変に珍しい。この獣の胴の上に立つ人物は、右前で裾の短い着物を着て帯を締め、両手にそれぞれ筒をもつ。二つの筒に、皿を支える柄を差し込むのであるが、柄が回転しないよう、筒には突起が、枝の根元には切り込みが作られている。勺には鳥を表わした細かい文様が施されている。
 戦国時代から前漢時代にかけての時期の灯りには、質の高い工芸作品が少なくない。この頃はまだ照明用の油が高価で、灯りは支配層だけが用いた器具であったことと関係があろう。出所:『悠久の美-中国国家博物館名品展』
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