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朱彩陶壺 2010年3月11日更新
【和:しゅさいとうこ】 |
【中:Zhu cai tao hu】 |
春秋戦国|陶磁器|>朱彩陶壺 |
土製、加彩
高70.2、最大幅32.1
1964年、北京市昌平区松園村2号墓出土
戦国時代・前5-前3世紀
Pottery Hu Jar with Red Painted Decoration
戦国時代から漢時代にかけては、青銅製の容器や楽器が作られる一方で、これを模した土器、陶磁器も多数作られた。そうしたもののなかでも、本品は質が高く、迫力ある作品である。
身は細長い頸部丸く張り出した胴部、その下につ下につく圈足(高台)からなり、これに蓋が載る。頸部の4側面には壁をよじ登りながら下をみる獣を表わした装飾と、壺を持ち上げるさいに把手となる輪を下げた獣面影の金具(鋪首)と、各1対ずつがつく。頸部の中ほどから胴部の下にかけては、帯状の装飾が縦あるいは横にめぐる。
胴の上部で縦横の帯が交わる部分には鋭い突起が作られている。突起からその下の胴の張りがもつ緊張感は見事である。黒く焼き上げた表面に、赤色顔料で渦文を描いている。鋭い突出や胴の張り具合、獣形の装飾などは、春秋時代後期から戦国時代前期の青銅製の壺に蓋の形状は西周時代の壺の蓋に似る。
製作時期については研究者の意見がまとまっていないが、同じ時代の青銅器ではなく、より古い時代の青銅器の要素を取り入れて製作したことは確かである。出所:『悠久の美-中国国家博物館名品展』
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