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雁魚灯 2010年3月14日更新
青銅、加彩
高52.6、長34.6、幅17.8
1985年、山西省朔州市照十八荘1号墓出土
前漢時代・前1世紀
Bronze Water Fow1-shaped Lamp
鳥が魚をくわえている様子を表わした灯り。青銅製で表面に赤、緑、白などの顔料を塗り、黒色の線で鳥の羽毛や魚の鱗など細部を描いている。鳥の胴の上に置かれた皿に油をいれて火をともした。皿に立てられた2枚の壁を動かすことによって、光の方向と明るさを調整することができる。
天から出る煤は魚と鳥の頭を通って鳥の胴体に納まるようになっており、煤が室内を汚すことがない。魚をくわえた雁の首は取り外すことができ、洗浄の便も図られている。
このように光が調整でき、煤の処理まで配慮した灯りは、前漢時代の貴族に好まれたようで、ほかにも人、牛、蛙などを象ったものが知られている。鳥が魚をくわえる図柄は中国では新石器時代にもみられる(N0.1)が、漢時代に特に流行した。中国語では「魚」の発音は「余」と同じで、魚は生活のゆとりを象徴する動物とされた。その魚を鳥がくわえていることは、富を獲得することに繋がるめでたい図柄と考えられたのであろう。出所:『悠久の美-中国国家博物館名品展』
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