考古用語辞典 A-Words

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陶船 2010年3月15日更新

陶船

【和:とうせん
【中:Tao chuan
秦・漢・三国|陶磁器|>陶船

土製
高16、長54、幅15.4
1955年、広東省賓広州市広州漢墓5080号墓出土
後漢時代・2ー3世紀
Pottery Ship
 船体に甲板を設け、その下を船倉とした荷船の明器(副葬用の模型)である。船室内の1名を含めて、計6名の船員が働いている。そのうち船尾の1人は、草葺の屋根の傍にいる。その下に設置された舵には小さい孔が開く。これに縄を通して、水深の浅い所では上から縄を手繰り寄せ、舵を引き上げたのであろう。この頃から舵は幅広になったほか、それを船尾の中央に固定したことで、船の操作性は一気に向上した。舵の柄が突き抜けている船室の右舷には、小部屋がある。後世の類例によれば、それは便所である。船縁には幅の狭い板が渡されており、2人の船員が行き来している。離岸や接岸のとき、そこから彼らが船竿を操る。船首には錨が架かる。着底したとき、底の砂地に食いこむように鉤をそなえた錨である。造船、操船技術の高さをうかがわせる船の模型が広州で出土したことは、そこが南シナ海の外洋航路と珠江などの河川を結ぶ重要な港湾都市であったことと関係している。出所:『悠久の美-中国国家博物館名品展』
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