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金杯 2010年3月18日更新

金杯

【和:きんぱい
【中:Jin bei
隋・唐・五代|金銀・玉器|>金杯


高5.7、径5.7
1957年、陝西省西安市李静訓墓出土
隋時代・6-7世紀
Gold Goblet
 この作品は、9歳で亡くなった貴族の娘(李静訓)の墓から発見された約200点の副葬品の一部。高めの脚を備えた半球形の器で、この種のものは、酒や薬湯といった液体を入れて飲むための容器として用いられた。器と脚はそれぞれ別の金の薄板を打ち延ばして成形した後、それらを溶接して仕上げている。口縁から脚下端にかけて4条の突帯が設けられ、薄く脆弱な金の器体の補強が図られているが、これは以後の中国金銀器に長く踏襲された技法である。 ”金製宝珠首飾”と同様、西方的な作風を示す遺品で、中国以西で制作されたとする見解もあるが、技術的な観点からすると、中国において制作された可能性も充分にある。これ以後、唐時代にかけて、金銀によってこの種の杯が盛んに制作されるようになり、西方から伝来したワインなども、この種の杯を使用して盛んに飲まれたようである。金色の光輝を放つきらびやかな形姿から、こうした杯を傾けた往時の貴人の姿をしのぶことができよう。出所:『悠久の美-中国国家博物館名品展』
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