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薫球 2010年3月19日更新

薫球

【和:くんきゅう
【中:Xun qiu
隋・唐・五代|金銀・玉器|>薫球

銀、鍍金
球高5.1、径4.8
1963年、陝西省西安市沙坡村出土
唐時代・8世紀
Silver Censer Ba11
 お香などの香(薫)りものを身近に置く風習は、古今東西を問わず広くみられるが、唐時代には、この作品のような球形の器で香を焚き、それを部屋や寝床に設置したり、携行するといったことが貴人の間で好まれた。内部には2本の可動式のリングが設けられ、それによって中心の半球形の炉が常に水平を保つよう、じつに巧みに設計されている。表面には、内部で焚いた香の煙が漂い出るよう、優美な団花文をかたどった透しが設けられ、3方には一対の花鳥文が魚々子地に表わされ、そこに鍍金が施されるという凝った意匠をみせる。また、器を開閉するための蝶番や、吊り下げるための鎖まで精巧に作られている。斬新で新奇な器物を好んで用いた唐時代の人々の気質と高度な技量が凝縮され、小品ながら、見所の多い作となっている。出所:『悠久の美-中国国家博物館名品展』
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