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天王像 2010年3月20日更新
大理石、金箔、加彩
高113.5 幅58、厚11.7
1995年、河北省曲陽県王処直墓出土
五代(後梁)・10世紀
Relief of Guardian Deity
唐王朝の力が衰えた9世紀終わり頃から次の五代にかけては、1世紀近くにわたって各地の軍閥が覇を競った混乱期が続いた。この作品が発見された墓は、唐時代末期から五代(後梁)のはじめにかけて、河北地方の軍閥であった王処直が埋葬されたところで、墓誌をはじめとする副葬品とともに、内部の壁面を飾る多数の壁画や浮彫などが発見され、大いに注目を集めた。禁画や浮彫は、星座、山水、花鳥、奏楽、参列などの場面で構成され、いずれも墓主の死後の安泰を願い、また死後の侍者として表現されたものである。極彩色にいろどられた見事なできばえを示し、唐末五代の絵画及び彫刻資料としてきわめて重要な価値がある。この作品のような天王像は都合2面あり、牛の背に剣を手にして立ち、鳳凰を頭上にいただいたこの像と、鹿の背に立って龍をいただいた像との一対となっている。力感と塊量感を兼ね備えた五代の天王像の代表的な作例で、朱、藍、緑、茶、紫、黒といった豊かな彩色とまばゆい金箔によって全身が華やかにいろどられ、墓の守護神にふさわしく、威厳ある姿に形作られている。
出所:『悠久の美-中国国家博物館名品展』
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