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陶五角形水管道 2010年5月3日更新
〈五角形の陶製排水管〉
秦
陶製
長さ65~68cm 高さ45cm 幅40cm 厚さ6cm
陝西省西安市臨潼区秦始皇帝陵北魚池遺跡
秦始皇兵馬俑博物館
始皇帝陵内城から外への地下排水設備である。三角形の部分を上にして埋められており、五角形の形は、上からの土などの重みに耐え、平らな広い底面で地中に沈み込まないための工夫であった。
「徹底解剖! 排水システム」
いま、始皇帝陵は風が吹けば黄砂が舞う乾燥地帯にある。ところが、建設当時は豊富な水の侵入をどうやって防ぐかが最大の問題であった。始皇帝陵周辺は東南が高く、西北が低い位置にあるため、東を流れる魚池水という河川が氾濫すると、陵園内では洪水がすぐ発生してしまう。これに対処するため、陵の東南には高さ10mほどの堤防(五嶺遺跡)がlkm以上にわたって建設された。さらに、地下では内部が深く掘り下げられて地下宮殿が建設されたため、周囲からの水がたまりやすい構造となっていた。このため、南からの地下水が流れ込まないように墳丘の東・西・南部を囲むようにU字型の地下堤防が設置され、東西へ排水路を伝って流れ出す仕組みになっていた。また、もっとも低い位置にある西北部には排水のための深さ5mのトンネルが100m以上にわたって造られており、そこからは五角形の排水管が発見されている。始皇帝の死後の生活を「水害」から守るために、地下宮殿には複雑な排水システムが完備されていたのである。出所:「大兵馬俑展」
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