考古用語辞典 A-Words

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装飾写本「ストウのミサ典礼書」 2010年11月23日更新

装飾写本「ストウのミサ典礼書」

【和:
【中:
面白テーマ|>装飾写本「ストウのミサ典礼書」

子牛皮紙,15×12cm,67フォリオ
792-803年頃
ダブリン,ロイヤル・アイリッシュ・アカデミー
11枚(folios 1-11)は「聖ョハネの福音書」からの抜粋、あとの56枚(folios 12-67)がミサ典礼書である。両者が合本されたのは大きさが同じだったことによると思われる。「聖ョハネの福音書」はフォリオ11にオガム文字の署名があるソニドによって、くずし書きの小文字体で筆写された。フォリオ1表には、幾何学文と動物の頭部による装飾枠の中に、装飾イニシャルが大きく表されている。色は赤・黄・紫を使っている。フォリオ11裏に黄とピンクを彩色して描かれたョハネは「ザンクト・ガレンの福音書」の福音書記たちに似ている。司祭の旅行用に編纂されたミサ典礼書は、角ばった書体で五人の書記によって筆記され、次の五つの部分を含んでいる。ミサに関する規定と、諸聖人・悔罪者・死者のためのミサ(folios 12-46)、洗礼に問する規定(folios 46裏一60)、病者訪問に関する規定(folios 60-65)、ミサに関するアイルランド語の論考(fohos 65真-67)、盲目、刺による怪我、尿に関する疾病に対するアイルランド語の三つの呪文、および典礼規定(folio 67裏)。フォリオ12に、ミサを始める祈りPeecavimus Domineの最初のイ二シャルPと装飾枠が、幾何学文と渦文、鳥の頭部のある組紐文と動物の頭部と後半身のモチーフ、および黄とピンクの彩色によって表されている。一頁大の装飾があるのは三頁である。 1026-33年にティペラリーのロラの修道院長が本書のための聖書入れを作らせ、ともに14世紀までそこにあったこと、ロラには8世紀後半に筆記所があったこと、また文字の様式と合わせ、本書はロラで編纂されたと推定される。18世紀前半に北ティペラリーの城の壁の中から見つかり、イングランドのストウのバッキンガム侯爵、イギリス政府その他を経て、ロイヤル・アイリッシュ・アカデミーに収められた。 1993-94年に補修が行われた。出所:「古代ヨーロッパの至宝-ゲルト美術展1998」
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