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聖物入れの断片 2010年11月24日更新
Fragments of book shrine
キネイル湖の人工島付近,トニーモア・ノース,ロングフォード,アイルランド
銅合金・錫・金・琥珀,全長13.83cm,メダイョンの最大幅8.53cm,輪の径4.6cm
8世紀後半-9世紀前半
ダブリン,アイルランド国立博物館
円形の枠から四方に動物の頭部が突き出している。円の中の、銅合金に鍍金を施した板には透かし細工で、冠羽のある鳥の頭部に終わる三つの渦巻文、およびトランペット文と三日月形を装飾している。中央の琥珀の下には構成部品を留める鋲が隠されている。これは大型の装飾写本を納めるための聖書入れの装飾部品である。全体の大きさは34.5cmx28.0cmx11.0cmあったと推定され、木箱の上に、銅合金に錫メッキを施した板と多数の装飾部品を取り付けていた。五つの半球形を伴う十字架を表した表紙部分も発見されている。アイルランドでこれまで発見された聖書入れの中でも最大かつ最古の貴重な遺品である。 1986年、湖上住居から約20m離れた水中で発見された。おそらく9世紀中頃ヴァイキングの略奪に遭い、装飾部分を剥ぎ取るために壊され湖に捨てられた。この断片は動物頭部の穴に釘を通し、聖書入れの側面に取り付けられていた。出所:「古代ヨーロッパの至宝-ゲルト美術展1998」
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