「ミヒャエル・ボレマンス マーク・マンダース|ダブル・サイレンス」金沢21世紀美術館

「ミヒャエル・ボレマンス マーク・マンダース|ダブル・サイレンス」金沢21世紀美術館

名称:「ミヒャエル・ボレマンス マーク・マンダース|ダブル・サイレンス」金沢21世紀美術館
開催期間:2020年9月19日(土) -2021年2月28日(日)
開館時間:10:00〜18:00(金・土曜日は10:00〜20:00)
会場:金沢21世紀美術館 展示室7〜12・14
休場日:毎週月曜日(ただし9月21日、11月23日、2021年1月11日は開場) 9月23日(水)、11月24日(火)、12月29日(火)〜2021年1月1日(金)、1月12日(火)
料金:
  観覧券[日付指定入場制]
  一般:1,000円(1,200円)
  大学生:600円(800円)
  小中高生:300円(400円)
  65歳以上の方:1,000円(1,000円)
  ※( )内は当日券料金
住所:〒920-8509石川県金沢市広坂1-2-1
TEL:076-220-2800
URL:金沢21世紀美術館
 ミヒャエル・ボレマンスとマーク・マンダースは、共にヨーロッパが誇る芸術の歴史を素地に、他に類を見ないユニークな表現で世界に知られる美術家です。この度、はじめて、二人だけの作品で空間構成をする二人展「ダブル・サイレンス」を開催します。
 20世紀の終わりから加速したグローバル化の波は欧米を出発して様々な地域に押し寄せ、波頭が割れるように各所に影響を与えました。同時に各地域からは様々な事や物や人を吸い上げて大きなうねりとなり現在に至り、今や文字通り世界全体を覆い尽くしています。いわゆる「現代美術」もまた、この流れと軌を共にしています。ベルリンの壁が崩れた後、美術もまた周縁化することで、いかに地域の歴史文化の独自性を持つかが問われてきました。そして30年ほどが経過した今、美術ではグローバル化と周縁化の間で、地域性に起因する文化差異が重要というよりは、そもそも普遍的な価値とは何かについての内省が始まっています。なぜこのような状況が加速しているかは、いくつか考えられますが、情報の高速化によって世界同時性を実現した現代社会では、価値の普遍性の探求は、特定の地域に限らないことに気づき始めたからではないでしょうか。そしてCOVID-19によって、芸術における内省はグローバル化しています。長きにわたり人間の普遍的価値を探求してきたヨーロッパの美術史を踏まえ、ミヒャエル・ボレマンスとマーク・マンダースもまた、同時代を生きる彼らの内省を私たちと共有しています。バロック美術の伝統を受け継ぎ、人間の暗部を描き出すボレマンスの絵画作品。「建物としてのセルフ・ポートレイト」をコンセプトに、身体の断片が印象的なマンダースの彫刻作品。それぞれメディアは違えど、いずれも複雑な心理状態や関係性を深く掘り下げています。
 「ダブル・サイレンス」は沈黙や静寂の中で、作品を通して彼ら自身が対話する空間と時間に、ボレマンスとマンダースが人々を誘う展覧会です。英語の「ダブル」という単語には、掛け合わせや足し上げによる二重や二倍といった意味もありますが、「二つ一緒」「明らかに異なる局面」「対を成す」など、実に多彩な意味が含まれます。いずれも一筋縄ではいかないボレマンスとマンダースによる二人展には、実にふさわしい展覧会名です。
この機会に、80点余りの作品がSANAAによる建築と呼応する空間に足をお運びください。 

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