御大典記念 特別展「よみがえる正倉院宝物―再現模造にみる天平の技」新潟県立近代美術館
名称:御大典記念 特別展「よみがえる正倉院宝物―再現模造にみる天平の技」新潟県立近代美術館
会期:2021年07月03日(土) ~ 2021年08月29日(日)
開催時間:9:00~17:00 券売は16:30まで
休館日:7/5(月)、12(月)、19(月)、26(月)、8/2(月)、10(火)、23(月)
観覧料:
大人:当日1,500円(1,300円)
大・高生:当日1,300円(1,100円)
※( )内は有料20名以上の団体
※中学生以下無料
主催:宮内庁正倉院事務所、新潟県立近代美術館、NST新潟総合テレビ、よみがえる正倉院宝物新潟展実行委員会、朝日新聞社
学術協力:奈良国立博物館、九州国立博物館
特別協賛:株式会社福宝
協賛:株式会社ライブアートブックス、セコム上信越株式会社
協力:新潟県立美術館友の会
後援:長岡市、長岡市教育委員会、新潟日報社、エフエムラジオ新潟、長岡新聞社
住所:〒940-2083新潟県長岡市千秋3-278-14
TEL:0258-28-4111
URL:新潟県立近代美術館
正倉院宝物とは、奈良・東大寺の倉であった正倉院正倉に伝えられた約九千件におよぶ品々です。聖武天皇ゆかりの品をはじめ、その多くが奈良時代の作で、天平文化華やかなりし当時の東西交流もうかがい知ることができます。しかし、約1300年を経て今日にいたる正倉院宝物は、きわめて脆弱であるため、毎年秋に奈良で開催される「正倉院展」で一部が展覧される以外はほとんど公開されてきませんでした。
より多くの人に正倉院宝物の魅力を伝え、その卓越した技術を後世に伝承することを目的として、正倉院宝物の当初の姿を再現する模造製作が明治時代から始められました。昭和47年(1972)からは宝物を管理する宮内庁正倉院事務所によって、宝物の材料や技法、構造までを忠実に再現する本格的な模造事業が行われています。見た目だけでなく、内部まで忠実に再現された作品は、単なる模造ではなく、高い芸術性と学術性を併せ持つ究極の伝統工芸品であるといえます。
本展は、天皇陛下の御即位をはじめとする皇室の御慶事を記念し、これまでに製作された数百点におよぶ再現模造作品のなかから、選りすぐりの逸品を一堂に集めて公開するものです。再現された天平の美と技に触れていただくとともに、日本の伝統技術を継承することの意義も感じていただきます。
展示構成
第1章 楽器・伎楽
正倉院宝物の中から様々な工芸技法によって美しく装飾された「螺細紫檀五絃琵琶」をはじめとする楽器類の模造をご紹介いたします。また、大仏開眼会の際に演じられた伎楽の面や衣装などの模造も展示します。
第2章 仏具・箱と几・儀式具
正倉院に伝来した、年中行事に関わる儀式具、東大寺ゆかりの仏具や箱・几の数々は、律令制と仏教による護国体制を背景につくられたものです。多様な素材・技法が駆使された品々は、たしかな技術と美意識に裏付けられた天平工芸の水準の高さを物語ります。
第3章 染織
養蚕は今から約5~6000年前に中国で始まったと言われ、日本においても奈良時代になると全国的に行われていました。絹織物の基本ともいえる平織りの絁、綾、羅、そして複雑な文様を表した錦など多彩な織り技法による模造品をご紹介します。
第4章 鏡・調度・装身具
鏡をはじめ薫炉・厨子・双六局などの調度品や、帯・刀子などの装身具は、その技術の高さにおいて宝物を代表するものと言えます。こうし
た宝物を、材質・形状・文様・技法等あらゆる面で忠実に再現することは、天平の工芸品の息吹をいまに伝えるだけでなく、後世の日本の工芸を発展させる原動力ともなりました。
第5章 刀・武具
正倉院は古代の武器・武具の宝庫でもあります。55口残る大刀のなかには、装飾を凝らした儀仗用の大刀がある一方、実用本位の大刀も少なくありません。多数伝わる矢は、矢羽根の多くが失われていますが、模造により当初の姿が再現されました。
第6章 筆墨
正倉院文書は東大寺写経所が伝えた帳簿群が中心ですが、よそで不要になった紙の裏を使うケースが多かったことから、多種多様な文書が残りまし た。展示では多色コロタイプ印刷による精緻な模造によって、正倉院文書の全体像に迫ります。
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