「ミレーから印象派への流れ」岐阜県美術館

クロード・モネ《睡蓮》1906年 ウェールズ国立美術館蔵 ©Amgueddfa Cymru-National Museum Wales, Cardiff

名称:「ミレーから印象派への流れ」岐阜県美術館
日程:2021年9月5日(日) 9月13日(月)~2021年10月21日(木)
開館時間:10:00〜18:00※展示室への入場は閉館時間の30分前まで
  ※夜間開館日:9月17日(金)、10月15日(金)は20:00まで開館
  ※休館日:毎週月曜日
  [祝日の場合は翌平日、9月20日(月・祝)開館、21日(火)休館]
観覧料:一般1,100(900)円 大学生800(600)円 高校生以下無料
  ※()内は20名以上の団体料金
  ※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、難病に関する医療受給者証の交付を受けている方およびその付き添いの方(1名まで)は無料
主催:岐阜県美術館、 岐阜新聞社 岐阜放送
後援:在日フランス大使館/アンスティテュ・フランセ日本、NHK岐阜放送局
協力:岐阜県社会保険協会
企画協力:ホワイトインターナショナル
住所:〒500-8368岐阜県岐阜市宇佐4-1-22
TEL:058-271-1313
URL:岐阜県美術館

フランス北部の各美術館や海を渡ったイギリスの美術館では、パリの美術館とは異なる19世紀フランスの至宝を見ることができます。ノルマンディー地方出身のミレー、ヴェネツィアを描いたモネ、ブルターニュ地方に集まったポン=タヴェン派。バルビゾン派、印象派、後期印象派、ナビ派など巨匠たちの饗宴をお楽しみください。

近代化の進んだフランスでは、工業化に伴って都市の人口が増えることで、ブルジョワ文化が花開きました。人々は自然を求めて郊外への旅や余暇を楽しむようになりました。
19世紀後半に展開した印象派に代表されるフランス近代絵画は、パリだけでなく地方においても豊かに育まれ、美しい自然や風土の新たな描写を可能にしました。バルビゾン村で農民の生活を描いたミレーは、郷里ノルマンディーでもそこに暮らす人々を描いていました。 水面を描くモネは光と色彩を追求し、ルノワールやセザンヌらとともに近代絵画の多様な展開を実現しました。ブルターニュ地方では 1880 年代からポン=タヴェンに集まった画家たちが、絵画の革新を切り開いていきました。
本展では英仏海峡沿いのドゥエ美術館、トマ=アンリ美術館、カンペール美術館に加て、早くから印象派コレクションを形成していたイギリス、ウェールズ国立美術館から集めた、パリで見られるものとは 異なる個性的な名品をお楽しみいただけます。

(1)総勢 45名の作家、 69作品による 厳選の作品展

[おもな出品作家]
■ジャン=フランソワ・ミレー
■ジャン=バティスト・カミーユ・コロー
■コンスタン・デュティユー
■ギュスターヴ・クールベ
■クロード・モネ
■ポール・セザンヌ
■ピエール=オーギュスト・ルノワール
■アルマン・ギヨマン
■アントワーヌ・ギュメ
■アンリ・ウジェーヌ ・ル・ シダネル
■ウジェーヌ・ブ ーダン
■アンリ・マルタン
■モーリス・ドニ
■エミール・ベルナール
■ピエール・ボナール
■ポール・セリュジエ 他

ジャン=フランソワ・ミレー《部屋着姿のポーリーヌ・オノ》1843-44年 トマ=アンリ美術館蔵 ©Musée Thomas-Henry, Cherbourg-en-Cotentin
ジャン=フランソワ・ミレー《部屋着姿のポーリーヌ・オノ》1843-44年 トマ=アンリ美術館蔵 ©Musée Thomas-Henry, Cherbourg-en-Cotentin

(2)印象派へとつながる 、 ミレーらバルビゾン派の革新的な試みを紹介

パリ郊外のバルビゾン村に移り住み、風景や田園生活を描いたジャン=フランソワ・ミレーは、身の回りの自然や風景に目を向け、特に人々の暮らしや農村での労働に目を向け、それを描き出しました。
当時は歴史画が正統派絵画とされるなかで、ジャン=バティスト・カミーユ・コローが描いた風景や、ミレーが描いた人物は、後のクロード・モネなど印象派へとつながる革新的な試みでした。その流れを、ミレーやコローの作品を中心に紹介します。

ジャン=バティスト・カミーユ・コロー《カステル・ガンドルフォ、アルバーノ湖畔で踊るチロルの羊飼い》1855-60年 ウェールズ国立美術館蔵 ©Amgueddfa Cymru-National Museum Wales, Cardiff
ジャン=バティスト・カミーユ・コロー《カステル・ガンドルフォ、アルバーノ湖畔で踊るチロルの羊飼い》1855-60年 ウェールズ国立美術館蔵 ©Amgueddfa Cymru-National Museum Wales, Cardiff

(3)フランスとイギリスの美術館所蔵の珠玉のコレクションを紹介

本展覧会では、自然主義や写実主義から印象派やポスト印象派を経て、ナビ派へと至る19 世紀のフランス絵画の系譜を、フランスとイギリスの美術館から出品された珠玉のコレクションを中心にたどります 。

クロード・モネ《睡蓮》1906年 ウェールズ国立美術館蔵 ©Amgueddfa Cymru-National Museum Wales, Cardiff
クロード・モネ《睡蓮》1906年 ウェールズ国立美術館蔵 ©Amgueddfa Cymru-National Museum Wales, Cardiff
ピエール=オーギュスト・ルノワール《肖像画の習作》 ドゥエ美術館蔵 ©Musée de la Chartreuse de Douai
ピエール=オーギュスト・ルノワール《肖像画の習作》 ドゥエ美術館蔵 ©Musée de la Chartreuse de Douai
アンリ・ウジェーヌ・ル・シダネル《日曜日》 ドゥエ美術館蔵 ©Musée de la Chartreuse de Douai
アンリ・ウジェーヌ・ル・シダネル《日曜日》 ドゥエ美術館蔵 ©Musée de la Chartreuse de Douai

ジャン=フランソワ・ミレー(1814-1875 )略歴

1814 年 ノルマンディー地方グ レヴィル郊外の村グリュシーの農家に8人兄弟の長男として生まれる。
1832 年 この頃からシェルブールで絵の修業を積む。
1837 年 パリのエコール・デ・ボザールで歴史画家のポール・ドラローシュに師事する。
1840 年 サロンに初入選したのち、シェルブールに戻り、肖像画家として名声を得る。
1845 年 パリに移り住む。
1848 年 2月革命に遭遇して民衆への共感を抱く中、自らのルーツである農民の主題にアイデンテティーを見いだしていく。
1849 年 バルビゾンに定住し 、 制作を通して 農民の日々の営みを永劫なる 奥深い世界へと高めた。
1867 年 パリ万国博覧会で大回顧展が開催される。
1868 年 レジオン・ドヌール勲章を受章して、名声を不動のものとする。
1875 年 健康状態が悪化し、バルビゾンにて死去。享年61歳。

「ミレーから印象派への流れ」岐阜県美術館
「ミレーから印象派への流れ」岐阜県美術館
「ミレーから印象派への流れ」岐阜県美術館
「ミレーから印象派への流れ」岐阜県美術館

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 特別企画展「源氏物語とみやび」佐野市立吉澤記念美術館
  2. 「没後30年・ドアノーの愛したパリ ROBERT DOISNEAU展」何必館・京都現代美術館
  3. 開館30周年 企画展「きれいな絵」香美市立美術館
ページ上部へ戻る