特別企画展「至宝 燦めく岡崎の文化財」 岡崎市美術博物館

特別企画展「至宝 燦めく岡崎の文化財」 岡崎市美術博物館

名称:特別企画展「至宝 燦めく岡崎の文化財」 岡崎市美術博物館
会期:令和3年10 月9日(土曜日) から12 月19 日(日曜日) まで 
  1部・2部、総入れ替え!
  1部:10月9日(土曜日) から 11月7日(日曜日) 
  2部:11月20日(土曜日) から12月19日(日曜日)
休館日:毎週月曜日、11月9日 (火曜日) から19日 (金曜日)
開館時間:午前10時から午後5時 (入館は午後4時30分まで)
会場:岡崎市美術博物館
観覧料:一般800 円 (700 円)/小中学生400 円 (350 円)
  ( )内は20 名以上の団体料金
  岡崎市在住・在学の小中学生は無料(要証明書類等)
主催:岡崎市美術博物館 ・ 中日新聞社
後援:愛知県教育委員会
住所:〒444-0002愛知県岡崎市高隆寺町峠1 岡崎中央総合公園内
TEL:0564-28-5000
URL:岡崎市美術博物館

1996年に開館した岡崎市美術博物館は、今年で25周年を迎えました。
本展では、四半世紀にわたる当館の活動と最新の研究成果をふまえ、原始・古代から中世までの岡崎の歴史と文化財を紹介します。
南北に貫流する矢作川と、東西をつなぐ東海道。
その二つが交差する地にある岡崎は、足利氏と徳川氏二つの将軍家飛躍の地という歴史的特質と、東西の中間点という地理的・地形的特質により、独自の歴史と文化が培われてきました。本展はそれを物語る文化財を一堂に会してご紹介する、当館25年の集大成ともいえる展覧会です。
なお本展は、紹介すべき資料が多岐多数にわたるため、会期を2部に分け全資料を展示替えします。圧倒的な質と量の資料をとおして、一地方自治体の文化財展という枠では収まりきらない歴史のダイナミズムを、ぜひご体感ください。

特別企画展「至宝 燦めく岡崎の文化財」 岡崎市美術博物館
特別企画展「至宝 燦めく岡崎の文化財」 岡崎市美術博物館

【第 1 部】 会期:10月9日 (土曜日) から 11月7日 (日曜日) 26日間
第1章 出土品にみる岡崎のあけぼの

愛知県のほぼ中央に位置している岡崎市は、その中心部を南北に矢作川が貫流し、三河山地から西流する乙川をはじめとする大小の河川が矢作川に注ぎ込んでいます。これら河川は山地から大量の砂や泥、礫を運び出し堆積させて河岸段丘を発達させ、沖積平野をつくり出し、また、洪水時に河川からあふれ出した砂や礫などの堆積物は自然堤防を形成しました。
こうした矢作川によって生み出された自然環境のなか、この地では氷河時代の旧石器時代から人が活動し生活を営み、地域社会を形作ってきました。岡崎市内には太古の昔の人々の痕跡を示す数多くの遺跡が残されています。本章では出土品から岡崎の原始・古代をたどります。

三遠式銅鐸  法蔵寺蔵
三遠式銅鐸 法蔵寺蔵

〔主な展示資料〕
◎重要文化財●愛知県指定文化財○岡崎市指定文化財
 緑釉花文輪花椀(矢作川河床遺跡)〈平安時代前期〉(当館蔵)
●三遠式銅鐸〈弥生時代後期〉(法蔵寺)
 飾馬形埴輪(外山第3号墳)〈古墳時代後期〉(岡崎市教育委員会蔵)
●装飾付須恵器(岩津第1号墳)〈古墳時代後期〉(当館蔵)

飾馬形埴輪(外山3号墳)  岡崎市教育委員会蔵
飾馬形埴輪(外山3号墳) 岡崎市教育委員会蔵

第2章 中世岡崎と足利氏

 鎌倉時代に三河を所領とした足利氏は、矢作に拠点を置き、矢作川に沿うように一門を配置しました。室町時代においても三河は重要な地と認識され、足利氏一門が守護に任じられるとともに、幕府直属の奉公衆がこの地に多数存在しています。こうした足利氏の三河進出にともない、天台宗・臨済宗がその庇護を受けて広まり、政治権力の影響を大きく受けた展開を見せています。そして室町幕府の体制が揺らぐ中で、三河の現地勢力が各地で台頭していきます。そうした諸勢力の一つが松平氏でした。

〔主な展示資料〕
◎重要文化財●愛知県指定文化財○岡崎市指定文化財
◎聖観音菩薩立像(運慶・湛慶作)〈鎌倉時代〉(瀧山寺蔵)
○天台大師坐像〈平安時代後期〉(瀧山寺蔵)
○十二神将立像〈鎌倉時代〉(瀧山寺蔵)
○足利尊氏袖判明阿置文〈南北朝時代〉(総持尼寺蔵)
○地蔵菩薩坐像内納入品〈南北朝時代〉(天恩寺蔵)

聖観音菩薩立像(運慶・湛慶作)  鎌倉時代
聖観音菩薩立像(運慶・湛慶作) 鎌倉時代
十二神将立像  瀧山寺蔵
十二神将立像 瀧山寺蔵

【第 2 部】 会期:11月20日 (土曜日) から12月19日 (日曜日) 26日間
第3 章松平氏の時代
 本章では松平氏が進展し、家康に至る時代を対象とします。松平氏は山間部の松平から平野部の岩津に進出し、のちに岡崎を拠点とします。これにより岡崎が西三河の中心地として発展することになります。松平清康から広忠を経て家康の時に三河は松平氏によって統一されます。松平氏が帰依したのは浄土宗で、信光明寺・妙心寺・大樹寺などの寺を建立し、鎮西派と深草派の浄土宗二派が三河に教線を伸ばしてゆきます。また、13世紀以来展開を遂げてきた三河の真宗は、15世紀には本願寺蓮如の布教により本願寺派寺院が成立、16世紀には松平氏と衝突を遂げ、一向一揆が起きるようになります。

〔主な展示資料〕
◎重要文化財 ●愛知県指定文化財○岡崎市指定文化財
●蔦紋付縷陣羽織〈桃山時代〉(萬松寺蔵)
○法上人坐像〈鎌倉時代〉(円福寺蔵)
●当麻曼荼羅〈鎌倉時代〉(大樹寺蔵)
●聖徳太子立像(南無仏太子像)〈鎌倉時代〉(満性寺蔵)
◎聖徳太子絵伝〈鎌倉時代〉(静嘉堂文庫美術館蔵)
 打敷〈室町時代〉(華蔵院蔵)
 刀 銘正真金象嵌銘猪切〈室町時代〉(岡崎市蔵)

蔦紋付縷陣羽織  萬松寺蔵
蔦紋付縷陣羽織 萬松寺蔵
聖徳太子立像(南無仏太子)   満性寺蔵
聖徳太子立像(南無仏太子) 満性寺蔵
聖徳太子絵伝  静嘉堂文庫美術館蔵
聖徳太子絵伝 静嘉堂文庫美術館蔵
刀 銘正真 金象嵌銘猪切  岡崎市蔵
刀 銘正真 金象嵌銘猪切  岡崎市蔵

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